幸福王子 愛が芽生えた瞬間について

幸福王子を何回みても唯一分からないことが「ツバメが王子を愛し始めた瞬間」なんだけど



王子は独善的で自己中心的だし、ツバメを使役するばかり(雨宿りは王子がツバメにしてあげた事じゃない)だし、話はしっかり聞かないし、マイペースだし...

王子を愛するようになった描写も台詞回しも一切なくて、「こんな自己中王子のどこがいいの!?」って何回も思ってしまうんだけど。





それでも宝石はなくなり金箔も剥がれ落ち、芸術の専門家までもが「美しくないから破棄するのが適当である」と言った幸福王子に最後まで唯一寄り添っていたのは、他でもないツバメで。

冒頭で「黄金のベッドルームだ!やっぱり俺は金ピカが大好き!」と派手なギラギラ趣味をハッキリと口に出していたツバメだったんだよなあと。



キラキラしてて俺の趣味だから!という理由だけで王子のところを選んだツバメが、みすぼらしい姿になった王子になおも寄り添い続けたのは、やっぱり愛していたからということでしか説明できないのかなと思ったという話です。